ツーリングを楽しむための準備

ツーリングは、楽しいものにするためには、安全が一番です。何かトラブルがあったり、事故を起こしてしまうとせっかくの楽しい時間が台無しになってしまいます。そうならないためには、しっかり準備しておくことや気をつけておくポイントがあります。

1つ目は、ライダーの体の管理。朝起きてすぐのツーリングだと体がなかなか思うように動いてくれません。出発してすぐ高速道路に乗り、時速100キロ程のスピードで走るのです。体が目覚めてないと事故のリスクが高まります。バイクに乗る前に必ず準備体操をしておきましょう。筋肉や関節を伸ばすなどして体をほぐしておきましょう。それだけで安全な運転につながります。

2つ目は、ライディングポジションを意識することです。ツーリングでは、長時間のライディングとなるのでライディングポジション次第で疲労が大きく変わってきます。疲労は、事故を起こす確率を高めるのでライディングポジションは、すごく重要になります。最初にシートの真ん中に座って、背筋を伸ばさず、お腹を引くような感じでリラックスした姿勢を取りましょう。肘に力を入れず、ハンドルを握る。この状態を保って運転すればどんな状況でも楽に走行できるはずです。背筋を伸ばしてしまうと自然とハンドルに力が入ってしまいます。結果コントロールもしにくくなるので背中は弓なりに少し前に曲がるようなライディングポジションを取りましょう。また長時間乗っていてお尻が痛くなったりしたら走りながら少し腰を浮かせて座り直すだけでも違うのでスピードを落として、安全な状態でやってみましょう。

3つ目は、サービスエリアなどでバイクを停める場合は、ギアは、1速にいれて駐車する癖をつけましょう。通常は、バイクを停める時は、ニュートラルに入れます。しかし、ニュートラルだとギアが噛み合ってないフリーの状態なので坂道で下がって倒れてしまうケースや地震でスタンドが外れて倒れることもあります。ギアを1速にいれて駐車しておけば前後に動かなくなるのでかなり安定します。ただし、エンジンをかける時は、1速に入れていることを忘れないように注意しましょう。

4つ目は、ツーリングの途中、景色がいい場所を見つけるとその辺にバイクを停めて出歩くことがあります。バイクを停める場所が傾斜地の場合、必ず、バイクの頭を山向きにして駐車しましょう。ただでさえ不安定なバイクを傾斜地に停めておくのは、倒すリスクが高まります。谷向きに停めてしまうと更に不安定で乗り降りする時もグラつきます。必ずバイクの頭を山向きにして先ほど説明したようにギアを1速に入れておきましょう。また、少しでも危ないなと感じたら多少離れた場所でもバイクを安定して駐車できる場所を探しましょう。倒してしまってから後悔しても遅いです。

5つ目は、ツーリングでは、何かトラブルが起こることを前提に準備が必要です。ツーリング先では、思いもよらないトラブルが起きるものです。転倒したり、タイヤがパンクしたり、エンジンがかからなくなることもあります。自分で直せる人は、パンク修理キットや工具を用意しておきましょう。立ちごけや転倒した時にレバーが根本から折れることもあるのでスペアレバーもあると安心です。また自分でどうすることもできない場合は、JAFや任意保険に付帯しているロードサービスに連絡するために連絡先を控えておきましょう。スマホなどもきちんと充電しておくなどしっかり準備をしてからツーリングにでかけましょう。また、天気が良くても天候が悪くなることも想定してレインウェアは、必ず持って行きましょう。山岳部では、天気が急変することがあります。レインウェアは、防寒具としても使えるのでもっていくと便利です。またおみやげなどを買ったり、暑くてジャケットを脱いだりして荷物が増えることもあるのでストレッチコードやネットを持っていくといざという時に助かります。

6つ目は、サスペンションを調整しておくことです。ほとんどのバイクは、リアサスペンションの調整機構が付いています。タンデムしたり、宿泊で多くの荷物を持っていく場合、サスペンションを調整しておきましょう。調整可能なのは、高さと動きの早さの２つです。高さの設定方法は、プリロードを最も緩めた状態で走行し、少しずつ締めて走ってみて最も走りやすいポイントを探ります。これをするだけで乗りやすくなることがあるのでツーリングなどで長時間バイクに乗る時は、サスペンションを調整してみましょう。

7つ目は、ガス欠には、注意しましょう。ツーリング中にガス欠になると最悪です。高速道路では、50km間隔で給油できる場所がありますが周りの仲間にあわせていると何かと予定通りには、いかないものです。自分のガソリンの残量を把握しておいて、出発前にハイウェイマップを確認して大体どこで給油するか予定も立てておきましょう。高速以外でも地方のガソリンスタンドは、日曜日に休みのところもありますし、山に深く入って行くとガソリンスタンド自体見つからないこともあります。最近では、ガソリンスタンドを現在地とともに地図上に表示する「カススタどこだ？」というアプリも出ているので使ってみましょう。

ツーリングには、ライダーの性格が現れます。腕が良くてスポーツ走行が得意なライダーや初心者でゆっくり走りたいライダーなど様々です。グループでツーリングをするのは、楽しいものですが無理に速い人についていくのは、危険です。後ろから速い人がくれば抜いてもらい、ついていくのがキツイなら最悪、離れてもいいと考えるようにして安全第一でいきましょう。